つなぎ はぐくむ いとなみの道具店
日本の空き家は220万件、全住宅の14%まで増えている。
そこでは、ともに生きる人を失った「家」や「道具」たちが
役目だけを残して廃棄されています。
人が暮らし過ごした時間や想いが積もったものが、
ゴミとして捨てられたり、中古品として扱われるのは、とても寂しい。
古くなったら捨てて、また新しいものを作る。
効率がいいとか、便利だからというものさしで測られ、
いろんなものが消費される社会は、ちょっと息苦しい。
僕らには、その家や道具に息づいた人の「いとなみ」がとても愛しく思える。
もし、ひとつの役目を終えたとしても
またつぎの人生に出会いその「いとなみ」を支えることができる。
そう信じている。
だから僕たちは、手放してしまう人と、新しい担い手の、
両方の手をつなぐお手伝いをしたい。
過去と未来が、人と人の縁が、交わる場所をデザインしたい。
捨てられ、忘れられ、消えていく、愛しいいとなみと風土と
新しいいのちが寄り添い、ひとつひとつの物語が息吹くように。